妻や子どもに会社の売却を反対されています。どう進めればいいですか?

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  • 公開日2026年10月13日
妻や子どもに会社の売却を反対されています。どう進めればいいですか?
短い答え野﨑が答えます

説得しようとする前に、相手がなぜ反対しているのかを分けて考えてください。配偶者の反対の多くは暮らしへの不安、子どもの反対は人生の予定が崩れることへの戸惑いです。配偶者には数字で、子どもには本人の意思を聞くことから入ると、話が進みやすくなります。

  • 配偶者には、売ったあとのお金と暮らしの見通しを数字で示す
  • 子どもは説得しない。継ぐつもりだったのかを聞き、これからの人生の計画を一緒に考える
  • 話がまとまってから打ち明けるのは逆効果。できるだけ早めに、正直に話す

家族の反対は、売却を止める大きな理由のひとつ

会社を売る話を止めるのは、買い手でも条件でもなく、家族であることが本当に多いと感じています。税理士や銀行と並んで、売却が進まない大きな理由のひとつです。

ただ、奥様とお子さんでは、反対する理由がまったく違います。同じ言葉で説得しようとすると、かえってこじれてしまいます。

配偶者の反対は、不安から来ている

配偶者の反対の多くは、不安から来ていると私は感じています。不安の中身は、だいたい次の3つです。

配偶者が不安に思いやすいこと

  • 暮らしが変わること収入がなくなったら、これからどう暮らすのか。
  • 社員への申し訳なさ長く一緒に働いてきた社員に悪いのではないか。
  • 売ったあとの夫・妻の姿会社に行かなくなったら、抜け殻のようになるのではないか。
野﨑繁裕
野﨑の視点M&Aスタジオ代表・中小企業診断士

いちばん大きいのは、暮らしの変化と、売ったあと社長がどうなるかの2つだと思います。暮らしの不安には、気持ちではなく数字で答えてください。

たとえば60歳の社長が会社を売って、手元に5億円が残るとします。100歳までの40年で割れば、1年あたり1,000万円を超えます。年金も入ってきます。こうして具体的に示せば、お金の不安はかなり和らぎます。売ったあとに抜け殻になるのでは、という心配には、次にやりたいことを話してみてください。

※金額は説明のための例です。実際の手取りは、税金や譲渡の条件によって変わります。

動画で見る会社売却を阻む「家族の反対」4類型と対処法【教えて野﨑さん】

▶ 2:52 から再生されます

子どもの反対は、説得しない

後継者候補だったお子さんが反対するのは、期待していたことが崩れた、という気持ちが大きいのだと思います。最初から継がないと言っていたなら、揉めることはあまりありません。揉めやすいのは、継ぐつもりで戻ってきたのに売ると言われたときと、継ぐかどうか曖昧なまま親が売ると決めたときです。

野﨑繁裕
野﨑の視点M&Aスタジオ代表・中小企業診断士

お子さんは、自分の意思を尊重してほしいと思っています。親に勝手に決められたくないんです。「お前のことを考えて売るんだ」と抽象的に言うのは、いちばんの地雷だと思います。

説得しようとするのではなく、まずお子さんと向き合って、これからの人生の計画を一緒に考え直す。そこから入ると、納得してもらいやすくなります。

動画で見る会社売却を阻む「家族の反対」4類型と対処法【教えて野﨑さん】

▶ 4:44 から再生されます

いちばん避けたいのは、黙って進めること

話がまとまってしまえば、家族も反対しないだろう。そう考えがちですが、実際は逆です。基本合意や最終契約の直前に家族が反対すると、話はそこで止まってしまいます。特に配偶者のように近い相手には、できるだけ早めに話してください。

原則 1

早めに

後から知らされるほど、相手の気持ちはこじれます。

原則 2

正直に

曖昧な説明は、相手の不安を残します。

原則 3

敬意を持って

家族それぞれの立場と思いを尊重して話します。

野﨑繁裕
野﨑の視点M&Aスタジオ代表・中小企業診断士

家族の関係は本当に人それぞれで、見てみないと何が良いかは分かりません。家族がこじれている、という相談もたくさん受けてきました。一人で悩まずに、まずは話してみてください。

動画で見る会社売却を阻む「家族の反対」4類型と対処法【教えて野﨑さん】

▶ 16:06 から再生されます
Q&A先代(親)が売却に反対しています。どう話せばいいですか?GUIDE会社を売ることを、社員や家族にどう伝える?|迷う社長の気持ちと、打ち明ける順番

FIRST STEP

誰にも言えないことから、
まず話してみませんか

売るかどうか決めていなくても、家族にまだ話していなくても構いません。誰に、いつ、どう伝えるかも含めて、社長の状況に合わせて一緒に整理します。初回のご相談は無償です。

野﨑繁裕

WRITER

野﨑 繁裕

株式会社M&Aスタジオ 代表取締役CEO/中小企業診断士

滋賀銀行に2003年入行。法人融資を経て2014年から本部でM&Aアドバイザリーに従事し、2015年からの日本M&Aセンターへの出向を含む8年間で49件のM&A成約に関与。2022年よりM&Aスタジオ代表。著書『M&Aはアドバイザー選びが9割!』。YouTube「M&A STUDIO」でM&Aの実情を発信中。代表メッセージを読む

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