幹部社員に打ち明けたら猛反発されました。キーマンが辞めたら会社の価値は下がりますか?
会社の中で貢献度の高いキーマンが辞めてしまうと、会社の価値は下がると考えられます。だからこそ、幹部への打ち明け方と時期は、アドバイザーや買い手と相談しながら慎重に決めます。ただ、反発されても慌てる必要はありません。反応は社長との関係によってさまざまで、多くの場合は、話し合いを重ねることで納得してもらえています。役員賞与や退職金といった形で報いることで収まったケースもありますが、数としては少数です。
- キーマンが抜けると、会社の価値は下がりやすい
- 幹部の反応は、社長との関係によってさまざま
- 多くの場合は、話し合いで納得してもらえる
- お金で報いる方法もあるが、そのぶん株価は下がる
幹部の反応は、社長との関係によってさまざま
会社を売ると決めたとき、多くの社長が心配するのが、幹部社員にどう受け止められるかです。長年一緒に会社を支えてきた右腕に打ち明けたら、裏切られたと思われるのではないか。そう考えると、なかなか切り出せないものです。
経験上、幹部社員に開示したときの反応は、社長と幹部社員の関係性によってさまざまです。あっさり分かりましたとなるケースもあれば、反発されることもある。場合によっては、すごく祝福されるようなケースもあります。
仲介の場合、従業員への開示は基本合意のあとくらいに進められることが多いので、やはりいきなりのことでびっくりされる、というケースは多いのかもしれません。
動画で見る【M&A実話】「社長、あんまりです!」腹心の幹部がM&Aに大激怒!リアルな修羅場と解決策【M&Aを漫画で解説/第24話】
▶ 3:26 から再生されますキーマンが辞めると、会社の価値は下がる
会社の価値は、決算書の数字だけで決まるわけではありません。会社を動かしている人も、その一部です。特に、技術や営業の要になっている幹部が辞めてしまうと、買い手から見た会社の価値は下がります。
M&Aは、人・物・金・情報の総体を事業価値として、経済的な対価を受け取って交換するものです。その企業価値を構成するなかで、貢献度が高い主要人物、キーマンが仮に抜けるとなった場合は、当然、企業価値が下がると考えることができます。
こういうことで取引が難しくなるケースもあるでしょうし、場合によっては、その人が抜けた場合の扱いを契約の内容に盛り込むこともあります。キーマン条項と言います。
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▶ 4:31 から再生されます※契約内容や法律・税金の扱いは、弁護士や税理士などの専門家と確認しながら進めてください。
反発の裏には、自分の生活への不安がある
野﨑の漫画動画には、社長から会社を売ると打ち明けられ、「20年間も一緒に頑張ってきたのにあんまりです」と強く反発する専務が登場します。専務は会社の設計の中核を担っていて、社長も「彼が抜けたら会社の価値は大きく落ちる」と認める存在でした。
話を聞いていくと、反発の背景には、来年から子どもが海外に留学するという、お金のかかる時期への不安がありました。漫画では、社長が感謝の気持ちとして、譲渡で得るお金の一部を専務に渡すことを決めます。あわせて、社長も会長として数年残ること、専務は相手のグループのなかで今まで以上の活躍を期待されていることを伝え、専務は納得して協力を申し出ます。
※漫画は、野﨑の経験をもとに再構成したフィクションです。
感謝している、感謝していると口で言っても、なかなか相手には伝わらなくて、結果的にお金を渡すことで相手の心が動く、ということは実際にあったことです。まさに誠意をお金で示す、という局面は見たことがありますね。
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▶ 8:28 から再生されますお金で報いる方法と、その影響
幹部に報いる方法としては、会社から役員賞与を払う方法や、役員退職金を積み立てる方法があります。どちらも会社の費用になるため、そのぶん会社の株価は下がります。社長の手取りとのバランスを見ながら考えることになります。
幹部社員を納得させるために、このように経済的な対価で調整を進めるケースは、全体の中では数は少ないんですが、実際にあります。賞与や役員退職金を引き当てると、貸借対照表の中では負債が増えることになるので、そのぶん株価が下がる形になります。
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▶ 6:03 から再生されます| 方法 | 中身 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 話し合い | 中身会社の将来や本人の役割を、丁寧に説明する | 気をつけたいこと多くの場合はこれで納得してもらえる |
| 役員賞与 | 中身会社から賞与として支払う | 気をつけたいこと会社の費用になり、株価が下がる |
| 役員退職金 | 中身退職金として積み立てて支払う | 気をつけたいこと会社の費用になり、株価が下がる。税金の扱いは専門家と確認 |
※契約内容や法律・税金の扱いは、弁護士や税理士などの専門家と確認しながら進めてください。
ほとんどは、話し合いで乗り越えられる
幹部の反発は、社長にとってつらい場面です。ただ、反発は会社のことを真剣に考えている証拠でもあります。本人の立場や不安に耳を傾け、売ったあとの会社でどんな役割を期待されているのかを伝えることで、味方になってくれることも少なくありません。
仮に反対があったケースでも、大半はお金で解決するまでもなく、話し合いである程度納得いただけるケースがほとんどです。そのあたりはアドバイザーとも綿密にコミュニケーションしながら慎重に進めていただければ、十分クリアできる課題ではないかと思います。
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▶ 9:09 から再生されます幹部に打ち明ける前に考えておきたいこと
- その人の役割会社にとって、どれくらい欠かせない人か
- 本人の不安収入、役職、家族の事情など、何が気がかりになりそうか
- 売ったあとの役割買い手のもとで、どんな仕事や立場を期待されているか
- 伝える時期と順番アドバイザーや買い手と相談して決めているか
FIRST STEP
誰にも言えないことから、
まず話してみませんか
売るかどうか決めていなくても、家族にまだ話していなくても構いません。誰に、いつ、どう伝えるかも含めて、社長の状況に合わせて一緒に整理します。初回のご相談は無償です。
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